機械設計を外注する方法4選を解説します!

コラム

「新規事業で自社製品の開発を進めたいが、社内に設計者がいない…」
「設計者を採用したくても、なかなかいい人材がいない…」

このようなお悩みを持つ企業も多いのではないでしょうか。

自社で社員として来てもらう以外にも、設計業務を外部に依頼する方法もあります。いわゆる「外注」「アウトソーシング」と呼ばれる方法で、社外の設計者の力を借りるというものです。
今回は、機械設計を外注する方法を4つ紹介します。

インターネットやデジタル技術の進展により、離れた場所からでも打ち合わせ・設計業務は可能となっています。そんな時代ならではの探し方もご紹介します。

この記事を読むことで、設計人材の募集方法を知り、早ければ今日から設計者を見つけることも可能になります。
企業の採用担当者の方や、ご自身が採用も担当している社長さんはぜひ参考にしていただけると嬉しいです。

方法その①:派遣会社に依頼する

まず最初にご紹介するのは、「派遣会社に依頼し、設計者を派遣してもらう」という方法です。

人材派遣は製造業では広く普及しており、技術派遣会社は、設計経験を持つエンジニアが多く在籍しています。
メイテックテクノプロが大手の技術派遣会社として知られています。
この2社は製造業大手メーカーを中心に自動車業界、半導体業界、精密機器業界など多くの業界に派遣された実績があります。

派遣技術者は基本的に常駐し、フルタイムで業務を行う形になります。
常駐フルタイムですと「案件Aの製図が一段落したら、案件Bの3Dモデルを作成する」というように複数案件の依頼もしやすいです。
また、人材プールも豊富であるため、複数人の技術者を派遣する体制も整っています。

✅自社に常駐して、社員とコミュニケーションを密に取りながら業務を進めてほしい
✅複数人の設計リソースが欲しい

このような場合は、派遣会社に依頼するのが良いでしょう。

参考までに、派遣会社で技術者を1人派遣したときの費用を見ていきましょう。
メイテックのエンジニアに支払う技術料金の平均は、2024年で5,688円となっています。
(出典:MEITEC 新卒採用サイト

1か月フルタイムで働いたときの費用は、
5,688(円/時間)× 8(時間)× 20(日)= 910,080円となります。

各技術者さんの年齢やスキルにもよりますが、概ね1人あたり月90万円程度、派遣会社に支払うことになるでしょう。これは、私の経験上の金額ともおおむね一致します。

方法その②:設計会社に依頼する

次に紹介するのは、「機械設計を専門に請け負っている設計会社に依頼する」というやり方です。
依頼内容に応じて設計者をアサイン、設計会社の中で設計業務を行い、図面や3Dモデルを納品する形になります。

規模にもよりますが、複数の設計者が在籍している設計会社が多いです。
✅ある程度設計したい内容、方針が決まっている
✅大量の図面作成など、人海戦術が必要
このような場合にスピード感をもって対応してもらえるのが、設計会社に依頼するメリットです。

一方で、「この仕事をいつまでに、どのレベルで仕上げてほしい」と要件を明確に伝えることが求められます。
後から「ここも設計してほしい」「仕様を変更したい」といった要望が出た場合、追加費用や納期の延長が派生するからです。

設計会社としては、例えば次のような企業が挙げられます。

エース設計産業:大阪府の会社で、機械設計だけでなく電気設計やロボットシステムの設計も手掛けています。

エース設計産業株式会社
機械設計なら設計のプロ集団、機械設計・電気設計・技術者派遣のエース設計産業株式会社へ。柔軟で即効性のある提案型の設計をご提供いたします。急なニーズにも高品質な技術で技能検定有資格者がご対応いたします。

DAIKO GIKEN:京都府の会社で、設計請負以外にもエンジニアの派遣も行っています。

株式会社大興技研 |京都の機械設計事務所 – 京都市伏見区・創業28年目の機械設計事務所です。様々な形態で機械設計サービスをご利用いただけます。

ウズラ技研:愛知県の会社で、生産設備の機械設計、制御設計を行っています。

機械設計、機構設計、3D設計 | 合同会社ウズラ技研 | 春日井市
愛知県春日井市の機械設計、ソフトウェア開発の合同会社ウズラ技研です。 産業機械の設計をはじめとして様々な機械の設計やソフトウェア開発に対応いたします。 構想検討から部品図作成まで行います。 まずはお気軽にお問合せいただければ幸いです。

iDEA:ベトナム・ホーチミンに本社を置く設計会社です。人件費の安いベトナムで設計アウトソーシングをすることで、コストを抑えることができるのが特徴です。図面の作成支援や3Dモデリング、構造力学解析などのシミュレーションなどを手掛けています。

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方法その③:クラウドソーシングサイトで募集する

3つ目の方法は、クラウドソーシングサイトで設計者を募集することです。

クラウドソーシングサイトとは、仕事を頼みたい人と、仕事を探したい人がインターネット上でマッチングして仕事を進めていくためのWebサイトです。
サイトに登録して、プロフィールを記入して仕事を頼む/探す形となります。

単発のスポット的な案件から、数か月~年単位のような中長期的な案件まで、多様な形で仕事の発注ができること、サイトに登録している全国の設計者さんに依頼ができることが特徴です。

✅「部品図を10枚だけ作成してほしい」などの単発案件を気軽に発注できる
✅フルタイムで来てもらう必要がなく、コストを抑えたい
このような場合は、クラウドソーシングサイトを使うことを検討してみましょう。

クラウドソーシングサイトは、Webデザインやプログラミングなど、幅広い業種に対応した汎用系のサイトと、FA業界専用などの業界特化系のサイトがあります。

汎用系ですと、次のようなサイトがあります。

FA業界や製造業に特化したサイトは、次のようなものがあります。こちらのサイトは大企業からの案件も比較的多くあり、フルタイム・常駐案件が多い印象です。

方法その④:個人の設計者を業務委託する

4つ目は、個人で活動している機械設計者に業務委託として依頼するという方法です。機械設計者は、独立してフリーランスとして活動する方、企業に勤めながらも副業として設計業務を受けている方もいます。

今はインターネットを活用して、SNSやブログを通して信頼できる個人の設計者を見つけ、直接つながることも可能な時代です。

個人の設計者を探すには、以下のような方法があります。

  • Google検索で「機械設計 業務委託」「機械設計 外注」などのキーワードで調べる
  • X(旧Twitter)で「機械設計」などのキーワードで調べる
  • noteで「機械設計 フリーランス」などのキーワードで調べる

調べてみると、インターネットには多くの機械設計者が発信活動をしていることがわかります。
特にXでは、自身の考え方や得意な分野について発信している設計者も多く、人柄や専門性が事前に見えるのが安心材料となっています。

依頼する前に、Xの投稿を見て、「この人なら安心して依頼できそうだな」と判断することをお勧めします。

自社に合った個人設計者に出会えると、自社の設計開発や新規事業の推進役となります。フットワークが軽く、設計・製図以外の仕事(アイデア出しや資料作成等)も柔軟に対応できるからです。

✅設計・製図以外にも、自社で新規事業を進めるために伴走してほしい
✅プロダクト開発を一緒にやってほしい

このような企業にとって、個人の設計者を業務委託する方法はおすすめです。

まとめ:インターネットを活用し、設計の推進役となる人材を探そう!

画像:photoAC

今回は、機械設計を外注するにあたって設計者を探す方法4選を紹介しました。今はインターネットを使って全国から設計者を探す方法がある、ということを知っていただければ幸いです。

今回ご紹介した方法は次の4つになります。

  • 方法その①:派遣会社に依頼する
  • 方法その②:設計会社に依頼する
  • 方法その③:クラウドソーシングサイトで募集する
  • 方法その④:個人の設計者を業務委託する

それぞれの方法で向いていること・強みが変わってきますので、貴社の依頼したいことに合った方法で設計者を探してみましょう。
本記事を参考に良い外注さんとの関係を築けることを願っています。

私キウイも機械設計業務の業務委託を承っております。

普段は大手製造業メーカーで技術者として働き、産業機械やモータを使った機械などの設計を担当してきました。
業務委託のご案件として、製缶物や動力伝達機械、精密機器の設計を担当した実績があります。

✅社内に設計者がいないが、外部の専門家と協力して新製品を開発したい
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そんなときは、こちらのお問い合わせフォームからお気軽にお声掛けください。

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