工場や生産設備では、ものを搬送したり組み立てたりする時に直線的にものを動かす仕組みが必要です。
例えば、材料攪拌装置のフタを開閉する、ブラケットにベアリングを組み立てるときにベアリングをまっすぐ挿入する、といった工程です。このような動きは直動機構によって自動化されています。
直動機構にはいくつかの種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。今回は現役の機械設計者である筆者が、製造業で使われる直動機構について紹介し、それぞれの動作原理や用途、特徴を解説します。
「自社で取り扱っている直動機構の特徴や使い分けを知りたい」
「初めて直動機構を検討するが、どのような機構を採用すべきか迷っている」
という方は、今回の記事が参考になれば嬉しいです。
キウイです。現役の機械設計者の仕事をやりつつ、ブログ「キウイ設計」を運用しています。
キウイ設計では、設計者の人手不足を感じている企業向けに機械設計の業務委託を行っています。図面1枚からといった小規模案件も対応いたします。まずは無料見積もりから、お気軽にご相談ください。
直動機構とは


直動機構とは、機械や生産設備の中で直線的な動きを生み出す仕組みのことです。
「直動」は直線運動を指し、押す・引く・持ち上げる・送るといった動作を担います。
工場の設備では、ワークを搬送する、部品を組み立てる、テーブルを位置決めするなど、直線の動きが必ずと言っていいほど登場します。身近なところでも、自動ドアの開閉や、車のパワーウインドウなどで直動機構が使われています。
多くの直動機構は、回転運動を直線運動に変換しています。装置の動力源でよく使われるモータやエンジンは、回転運動です。それを直線の動きに変換するのが直動機構の役割なのです。
一方で、動力源から直接、直線運動を取り出す方式もあります。
- 回転を直動に変換する方式:ボールねじ、すべりねじ、ラックアンドピニオン、クランク機構など
- 直接、直線運動を得る方式:エアシリンダー、油圧シリンダー、リニアモータ
直動機構は必要な推力、速度、位置決め精度、ストローク、コストなどによって最適な方式は変わります。
それでは、直動機構にはどのような種類があるかを見ていきましょう。
直動機構の種類(12選)
製造業で使われる直動機構12選を紹介します。動作原理、用途、特徴を機械設計者の実務経験から解説します。
ボールねじ


ボールねじは、直動機構の中でも代表的なもので、工場内の組立・搬送装置によく使われています。
動作原理は、ねじ軸の回転に合わせてナットが直線状に動くというものです。日曜大工や工作でドライバーでねじを締める作業をイメージしてください。ねじを右に回すとねじが締まっていく方向に動くと思います。ボールねじの直動の動きはこれと同じ原理です。
普通のねじとボールねじの違いですが、ボールねじはねじとナットの間にボールが転がることで、ナットの直線運動がスムーズになり、効率が良い(少しの力で動く)のが特徴です。
ボールねじは、以下のような特徴があります。
- ボールねじの用途
-
XY位置決めテーブル、組立装置、工作機械、スカラロボットのZ軸など
- ボールねじの強み
-
位置決め精度とコストのバランスが良い
- ボールねじの弱み
-
ロングストローク(目安:3m以上)の対応が難しい
ボールねじの仕組み・構造については、以下の記事で詳しく解説しました。「もう少しボールねじの中身が知りたい」という方はご参考ください。


すべりねじ


すべりねじは、ボールねじからボールを取り除いた、もっとも基本的なねじの直動機構です。「台形ねじ」と呼ばれるねじ溝が台形形状のものが代表的で、手回しで位置調整する機構や送りテーブルなどに使われています。
動作原理はボールねじと同じで、ねじ軸を回転させるとナットが直線状に動きます。違うのは、ボールがないため、ねじ軸とナットが直接すべりながら接触する点です。ボールが転がらない分、すべりによる摩擦が大きく効率は落ちます。その分部品点数が少なく、構造をシンプルかつコンパクトにまとめられます。
すべりねじは、以下のような特徴があります。
- すべりねじの用途
-
手動の送りテーブル、位置の微調整機構、簡易的な昇降装置、ジャッキなど
- すべりねじの強み
-
部品点数が少なくて安価。コンパクトに設計できる
- すべりねじの弱み
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摩擦が大きく効率が低い。高速・連続運転には向かない。ロングストローク(目安:2m以上)の対応が難しい
遊星ローラーねじ


遊星ローラーねじは、ねじ軸とナットの間にねじ山を持つ遊星ローラーを組み込んだ直動機構です。ボールねじのボールを、ねじ軸の周囲に配置した遊星ローラーに置き換えたものだとイメージしてください。
動作原理は、ねじ軸が回転すると、周囲のローラーが自転しながら公転し、その動きに応じてナットが直線状に動きます。ローラーの両端は歯車形状になっており、ナット側のリングギヤとかみ合い、回転が同期する仕組みです。
ボールねじとの最大の違いは接触の仕方です。ボールねじがボールとねじ溝の点接触なのに対し、遊星ローラーねじはローラーとねじの線接触になります。接触面積が広いぶん、大きな力を受けられます。同サイズで比較すると、負荷容量はボールねじの約3倍です。
一方で、接触面積が広いことは転がり抵抗が大きいということでもあります。効率はボールねじの90%程度に対して遊星ローラーねじは80%程度。最高速度も1.5m/s程度と、速さではボールねじに分があります。
遊星ローラーねじは、以下のような特徴があります。
- 遊星ローラーねじの用途
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電動プレス機、射出成形機、スポット溶接の電動ガン、ヒューマノイドロボット用アクチュエータなど
- 遊星ローラーねじの強み
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ボールねじと比べて大きな推力が出せる
- 遊星ローラーねじの弱み
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効率や速度はボールねじが勝る、部品構成が複雑でコストが高い、日本メーカーの取り扱いが少ない
遊星ローラーねじについては、以下の記事で詳しく解説しました。「遊星ローラーねじの動作や取り扱いメーカーを詳しく知りたい」という方はご参考ください。


ラックアンドピニオン


ラックアンドピニオンは、円形の歯車(ピニオン)と、直線状に歯を切った棒(ラック)をかみ合わせた直動機構です。ピニオンを回転させると、ラックが直線運動をします。
身近なところでは、自動車のステアリング機構に使われています。ハンドルを回すとタイヤの向きが変わりますが、ハンドルの回転を左右の動きに変換し、その動力をタイヤの方向転換に利用しています。
ラックアンドピニオンは、以下のような特徴があります。
- ラックアンドピニオンの用途
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ガントリーローダーや産業用ロボットの走行軸、自動倉庫のスタッカークレーンなど
- ラックアンドピニオンの強み
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構造がシンプルで強度が高い、ラックの継ぎ足しによりロングストロークにも対応できる
- ラックアンドピニオンの弱み
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歯車のバックラッシュがあるため、位置決め精度はボールねじに劣る
ベルト


ベルトを使った直動機構は、2つのプーリーにベルトを掛け、ベルトにテーブルを固定することで直線運動を得ます。工場の自動化機器でよく使われるのは、ベルトの内側に歯が付いたタイミングベルトです。プーリーの歯とかみ合うことで滑りがなく、効率よく回転を直線運動に伝えられます。
ベルトの強みは、安価で高速、ロングストロークの直線運動を構築できることです。ボールねじのようにねじ軸を回して送るのではなく、ベルトを引っ張るという原理上、高速で動かせます。また、ベルトの上に直接ワークを載せて運ぶ方式であれば一方向の送りを長距離構築できることもメリットです。
一方で、ベルトはゴムや樹脂でできているため、荷重がかかると伸びやすいです。この伸びが、位置決め精度を要する装置においては不利になります。
ベルトの伸びの欠点を解消するため、金属製のチェーンを使う搬送装置(チェーンコンベヤ)もあります。チェーンコンベヤはベルトよりも強く、より重いワーク搬送が可能になりますが、コストが高くなる傾向です。
ベルトの特徴をまとめると、以下の通りです。
- ベルトの用途
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工程間の搬送コンベヤ、3Dプリンタなど
- ベルトの強み
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高速で動かせる。長いストロークを安価に構成できる
- ベルトの弱み
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位置決め精度や剛性はボールねじに劣る。ベルトの伸びによる定期的な張力調整が必要
クランク機構


クランク機構は、回転運動を往復の直線運動に変える機構です。回転するクランクと、それに繋がれた連接棒(コンロッド)によって、先端のスライダが往復します。
身近な用途は自動車のエンジンです。エンジンではピストンの往復運動をクランクで回転に変えています。エンジンは直線運動を回転運動に変換しているので、逆の使い方にはなります。製造業においてはプレス機のような往復運動が必要な用途に使われています。
クランク機構は、以下のような特徴があります。
- クランク機構の用途
-
プレス機、真空ポンプ、自動車のエンジンなど
- クランク機構の強み
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一方向に回すだけで往復運動が得られる、構造がシンプルで高速動作に強い
- クランク機構の弱み
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ストロークが固定される、任意の位置で精度よく止めるのが苦手
カム機構


カム機構は、特殊な輪郭を持つ板(カム)を回転させ、それに接する部品(フォロワ)を往復させる機構です。クランク機構でエンジンのピストンを例に挙げましたが、同じエンジンの中で吸気・排気バルブを開閉するのがカム機構です。エンジンの回転に同期して空気の吸排気のタイミングを調整しています。
カム機構は、以下のような特徴があります。
- カム機構の用途
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ばねの成形機、繊維機械、自動車のエンジンなど
- カム機構の強み
-
カム板の形状に合わせて自由度の高い往復運動が設計できる
- カム機構の弱み
-
大きなストロークは苦手、動きを変えるにはカムを作り直す必要がある
リンク機構


リンク機構は、複数の棒(リンク)をピンで繋ぎ、その組み合わせによって直線運動を得る機構です。
直線運動を作り出すリンク機構はいくつかありますが、代表的なものに「スコットラッセル機構」があります。この機構は2本のリンクで構成され、一方を水平に動かすともう一方が垂直に直線状の動きをします。
スコットラッセル機構の実用例として、アイダエンジニアリングの「高速搬送ロボット SAT-M」があります1。プレス加工ラインの搬送ロボットとして開発されており、スコットラッセル機構は水平動作を担います。プレスの工程は秒単位でサイクルタイムが管理されており、プレスされた板材の搬送に使われています。


リンク機構は、以下のような特徴があります。
- リンク機構の用途
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開閉機構、搬送ロボットなど
- リンク機構の強み
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運動の方向を変えられる、ストロークの拡大・縮小や増力ができる
- リンク機構の弱み
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姿勢によって力の伝達効率が変わるため、設計の難易度が高い
エアシリンダー


エアシリンダーは、圧縮空気の力でピストンを直接押して、直線運動を得る機構です。工場の既存のエア配管に繋いで動かせるため、FA装置では広く使われている直動機構です。
エアシリンダーは回転から直動への変換機構を持たず、空気の圧力でそのまま直線運動します。
ロッドが出る側と反対側の2か所に吸排気口があり、電磁弁で空気の流れを切り替えることでロッドが前進・後退します。推力は空気の圧力とシリンダーの面積で決まり、一般的な工場の空気圧(0.5MPa前後)であれば、内径Φ40のシリンダーで約60kgfの力が出せます。
エアシリンダーはコストを抑えながら「押す・引く」「開ける・閉める」といった2点間の直線動作が得意です。一方で「ストローク600mmのうち、200mmの地点で止まる」といった細かい位置決めは苦手(実質的にできない)です。
エアシリンダーで細かい位置決めが難しい理由は、圧縮空気が片方のポートから供給されると、シリンダーの反対側の壁までピストンが動くからです。エアシリンダーの動作として「圧縮空気供給→ピストンが端まで動いた→空気供給を止める」という流れのため、ストロークの途中で止まる動作は基本的に想定していません。
また、途中の任意の位置で止められたとしても、空気の圧縮性(ばねのように伸び縮みする)によって正確な位置決めは苦手となります。
エアシリンダーの特徴をまとめると、以下の通りです。
- エアシリンダーの用途
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ワークの押し出し、ストッパーの上下、チャックの開閉など
- エアシリンダーの強み
-
構造がシンプルで安価、工場のエア配管から動力源(圧縮空気)が確保できる
- エアシリンダーの弱み
-
細かい位置決めができない
油圧シリンダー


油圧シリンダーは、圧縮空気の代わりに作動油でピストンを押す機構です。原理・構造はエアシリンダーとほぼ同じですが、圧力は油圧の方が桁違いに大きいです。
工場のエア圧が0.5MPa前後であるのに対して、油圧機器の圧力は7~35MPa程度です。同じシリンダー径であれば、10倍以上の力が出せます。そのため、油圧シリンダーはプレス機や建設機械のように、大きな力が必要な場面で使われています。
エアシリンダーとのもう1つの違いは、油が圧縮されないことです。そのため位置決めにおける精度も比較的良いです。圧力や位置を監視して油圧を制御するサーボ弁を使うことで、ストロークの途中での位置決めも可能になります。
一方で、油圧ポンプ・タンク・配管・冷却装置といった油圧ユニットまわりの設備が大掛かりになるといったデメリットもあります。油漏れや油温の管理といったメンテナンスも必要になってきます。
油圧シリンダーの特徴をまとめると、以下の通りです。
- 油圧シリンダーの用途
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プレス機、射出成形機、建設機械など
- 油圧シリンダーの強み
-
大きな力が出せる
- 油圧シリンダーの弱み
-
油圧ユニットの設備が大掛かりになる、油漏れや油温の管理が必要
リニアモータ


リニアモータは、回転型モータを切り開いて直線状に引き延ばした構造の直動機構です。固定側(固定子)には磁石が、可動側(可動子)にはコイルが付いており、コイルに電流を流して可動子を電磁石化し、固定子との反発・吸引の磁力で動きます。
リニアモータは磁力で動くため、非接触で力を発生します。そのため、バックラッシュやベルトのたわみといった誤差が原理的に発生しません。また、非接触なので摩耗粉も発生しません。そのため、粉塵の発生を嫌い、位置決め精度が求められる半導体製造装置でよく使われています。
一方、価格は他の機構より高くなります。これは、磁石の材料費やモータの組立費用などが原因です。リニアモータは生産台数が回転型モータより少なく、量産効果によるコストダウンがあまり期待できないということも大きいです。
リニアモータの特徴をまとめると、以下の通りです。
- リニアモータの用途
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半導体製造装置、液晶製造装置など
- リニアモータの強み
-
バックラッシュがなく高精度、高速動作ができる、3m以上のロングストロークも対応可能
- リニアモータの弱み
-
価格が高い
リジッドチェーンアクチュエータ


リジッドチェーンアクチュエータは、押すことができるチェーンを使った直動機構です。
この機構は割と珍しく、製造業の方でも実物を見たことがない方もいるかもしれません。動作の様子は以下のYouTubeでも見ることができます。動画の椿本チエインでは「ジップチェーンアクチュエータ」という名前で製品化しています。
チェーンは本来、引っ張ることしかできません。押そうとすれば曲がってしまうからです。リジッドチェーンアクチュエータ(以下、リジッドチェーン)は、左右のケースから送り出した2本のチェーンをファスナーのようにかみ合わせることで、この問題を解決しています。かみ合った2本は互いの曲がりを拘束し合うため、1本の柱のようにまっすぐ立ち、荷重を支えられます。下降してかみ合いがほどけたあとは、左右のケースに巻き取って収納されます。
リジッドチェーンの利点は、収納スペースの小ささです。ボールねじやシリンダー、ラックアンドピニオンはストロークと同じ長さの本体が必要になりますが、リジッドチェーンは使わない部分を巻き取って収納できます。
一方で、チェーンである以上、ボールねじのような高い位置決め精度は期待できません。リンクのがたつきやスプロケットとのバックラッシュの分だけ、位置のばらつきが出ます。
リジッドチェーンの特徴をまとめると、以下の通りです。
- リジッドチェーンの用途
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舞台のせり上げ機構、昇降テーブル、自動倉庫など
- リジッドチェーンの強み
-
ストロークが長くても、本体をコンパクトに収められる
- リジッドチェーンの弱み
-
リンクのがたつきやスプロケットとのバックラッシュがあるため、位置決め精度はボールねじに劣る
直動機構は案内(ガイド)とセットで使おう
ここからは直動機構を使う上で、設計者から見た基本的なポイントを解説します。
直動機構を選んだら、次に考えるのは案内(ガイド)です。直動機構とガイドはセットで使いましょう。
ガイドとは、直動するときにワークの重さや外からの力(外力)を支える支持機構のことです。リニアブッシュやリニアガイドが代表的なものです。
直動機構は「直線に動く力を発生させる機構」である一方、重い負荷や外力を支える能力を持たないものがほとんどです。ボールねじを例にすると、ねじ軸に対して直角方向の力がかかった時、ねじ軸がたわみます。それによって、ナット内部のボールの負荷が偏ってしまい、一部のボールに大きな力がかかってしまいます。そうするとメーカーが想定している寿命より大幅に短くなってしまいます。


エアシリンダーのように、内部のブッシュがロッドを支持していて、ガイドを兼ねているものもあります。ただし、これはロッドが振れないようにするためのもので、直角方向に耐えられる力はわずかです。重量物の搬送や、シリンダーロッドにモーメントがかかる場合はリニアブッシュ等のガイドを併用してください。
垂直な直動機構にはブレーキを付けよう


直動機構を使って垂直(上下方向)にワークを搬送するときは、急に電源が落ちてもワークが落ちない仕組みを付けましょう。おすすめはブレーキ付きモータを用いることです。
上下方向の搬送機械は、重力に打ち勝ってワークを上方に搬送します。停電などで電源が遮断されると、重力によってワークごと下に落ちることになります。
予期しない下降によって、ワークが装置から外れて周辺のものや装置を破壊するリスクが考えられます。最悪、落下した装置に人がはさみ込まれるといった人身災害にもなりかねません。
この対策として最もよく使われるのはブレーキ付きモータです。産業用モータのブレーキは保持用で、電源が切れたら機械的にブレーキがかかるようになっています。
もちろん、発生できるブレーキトルクには上限があり、ワークが重すぎるとブレーキだけでは支えきれません。ブレーキの保持トルクの仕様を確認し、安全に停止・保持できる設計にしましょう。
直動機構の設計はキウイ設計にお任せください!
- 搬送装置や昇降装置を新しく作りたいが、社内に機械設計者が足りていない
- 使う直動機構は決まったが、ガイドやブレーキを含めた構成に自信がない
- まずはスポットで、構想設計や直動機構の選定だけでも依頼できないか
貴社がこのような課題をお持ちでしたら、まずは一度「キウイ設計」にご相談ください。
筆者キウイは東証プライム上場メーカーで、約15年にわたって機械設計に携わってきました。直動機構では、ボールねじを使った搬送機構、スコットラッセル機構、特殊仕様のエアシリンダーの設計実績があります。
メーカー勤務と個人事業で機械設計の仕事をしており、両方を経験しているからこそ、貴社の状況を理解しながら伴走いたします。貴社の事業内容や課題をヒアリングさせていただき、最適な協業の形をご提案できればと思います。
ご相談は無料です。お気軽にご連絡ください!
- 出典:アイダエンジニアリング「高速搬送ロボット「SAT-M」/高速多関節ロボット「ARB」販売開始のお知らせ」 ↩︎

